2012年7月19日木曜日

高速ツアーバス運行事業場に対する監督指導実施状況

労働基準関係法令違反

5、6月に調査を実施した339事業場のうち、324事業場(95.6%)で労働基準関係法令違反が認められたとのこと。
主要違反事項は以下の通りで、労働時間に関するものが多くを占めていました。
・労働時間…219事業場
・割増賃金…101 〃
・休  日…37  〃

改善基準告示違反

「自動車運転者の労働時間等の改善等に関する基準」として、バス、タクシー、トラック等運転者の労働時間等の条件向上を図るための基準が設けられています。
例:総拘束時間は4週平均で1週間あたり65時間、最大拘束時間は1日16時間(ただし、1日15時間超は週2回以内)等}

それについても339事業場のうち260事業場(76.7%)において違反が認められました。
違反が多かった項目を抜粋すると、
・最大拘束時間…209事業場
・総拘束時間 …126 〃
・連続運転時間…108 〃
・休息期間  …131 〃

【管理人コメント】
価格競争における企業の生き残りのためしわ寄せが労働者に向かい、その者の健康を害するだけではなく、連休中の高速バス事故のように消費者にも多大な影響を及ぼすことがあります。
悲惨な事故をきっかけとしてこのような調査結果が脚光を浴びることとなりましたが、自動車運転業界に限らず労働時間管理について見直す時期にあるのではないかと感じています。