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2016年5月12日木曜日

「知って役立つ労働法」のご案内(平成28年度版)

厚生労働省が発行しているテキスト「知って役立つ労働法」をご案内します。

新規採用や人事異動で4月から新たに人事部門に就くこととなった方にお薦めです。管理人事務所でも、社員研修を受託するときに使うことがあります。

知って役立つ労働法(厚生労働省)
現在公開されているのは、平成28年4月版(A4 58ページ)です。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudouzenpan/roudouhou/index.html
※上記リンク内に、「全体版」と「分割版」があります。


従来版の改正対応の他、過労死防止、男性の育児休業、女性活躍推進法等の記載内容の増加が行われています。
ご参考までに前年版は↓こちら。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12600000-Seisakutoukatsukan/0000044295.pdf


また、以下は『これってあり?~まんが知って役立つ労働法Q&A~』です。
これから働き始めるときのの参考資料としてご活用下さい。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/mangaroudouhou/

2016年4月28日木曜日

固定残業代(定額残業代)の導入にあたって

2014年12月18日 追記
2016年04月28日 追記(求人申込みをするときの留意点)
この記事は2014年に公開した内容です。記事の一部に「求人申込みをするときの留意点」を追加しました。


~ まずは2014年12月公開内容です ~
適正な固定残業代(定額残業代)を計算できるツールを公開しましたのでご案内します。
※以下のリンク先(管理人WEBサイト)に公開しています。

固定残業代(定額残業代)導入時の注意点

  1. 固定残業代を導入するときは、「定額残業代○円(□時間分)」のように「手当額は○円何時間分」を定め、労働者に明示(労働条件通知書を交付するなど)しておく必要があります。明示の際は、基本給その他の手当と、固定残業代を区別して明示します。
  2. 残業時間が、あらかじめ設定した時間を超過する場合については、定額残業代のほかに、超過時間分に対して別途算出した時間外手当の支払いを要します。
  3. 一定額の範囲内で所定労働時間の賃金と定額残業代の部分に分ける場合、定額残業部分の設定時間が長すぎる(→定額残業代の金額を高く設定しすぎる)と、所定労働時間分の賃金が少なくなり、最低賃金を下回る可能性があります。各都道府県や業種ごとの最低賃金額も考慮しながら、賃金設定をしていきましょう。
  4. 法定労働時間(1日8時間、1週間40時間)を超えて労働させるときは、時間外労働の協定(36協定)を締結し、労働基準監督署に届け出をします。
  5. 下の方に、時間外労働と関連のあるパンフレット等をアップしていますので、時間外労働の限度基準や過重労働の目安時間等も考慮しながら労働時間の管理をしていきましょう。


公共職業安定所に求人申込みをするときの留意点

2016.04.28追記
ハローワークに求人を出すときに、固定残業代の表示には気をつける必要があります。
行政機関が発行する以下のリーフレットを参照してください。
https://www.hellowork.go.jp/dbps_data/_material_/localhost/doc/koteizangyo2803.pdf


参考資料

2015年3月9日月曜日

働き方・休み方改善指標

厚生労働省より、「働き方・休み方改善指標」のパンフレットが公開されました(平成27年3月9日)。

本文より一部引用します。
企業の皆様が社員の働き方・休み方の見直し及び改善※に向けた検討を行う際にご活用いただくツールとして「働き方・休み方改善指標」を開発しました。
この指標は労働時間や休暇に関する企業の実態などを「見える化」するものであり、本パンフレットは指標の作成方法や活用方法をご紹介するものです。
働き方・休み方の改善に取り組むきっかけとして、是非ご活用下さい。
働き方・休み方改善指標
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kinrou/dl/140312_01_01.pdf


また、関連するサイトとして「働き方・休み方改善ポータルサイト」がございます。
働き方改革取組事例、見える化診断ツールなどが公開されています。
働き方・休み方改善ポータルサイト
http://work-holiday.mhlw.go.jp/

2015年3月2日月曜日

今後の労働時間法制等の在り方について(労基法改正関係)

更新履歴
2015.02.13 元記事アップ 
2015.02.18 追記 2月13日の「今後の労働時間法制等の在り方について」を踏まえた「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」が公開されました。このページの下部にリンクを追加しました。2月17日付で労働政策審議会に対して諮問が行われています。 
2015.03.02 労働政策審議会は、「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」について、「おおむね妥当」とする答申を、厚生労働大臣に対して行いました(3月2日)。厚生労働省では、この答申を踏まえて法律案を作成し、通常国会への提出の準備を進めるとのこと。 

以下、法律案要綱のポイントについて触れます。

なお、3月2日時点では労働政策審議会からの答申(妥当と考える)が行われたのみであり、確定したわけではありません。

1.中小企業における月60時間超の時間外労働への割増賃金率の適用猶予廃止

月60時間を超える時間外労働に関する割増賃金率(50%)について、中小企業への猶予措置を廃止する。
平成31年4月1日施行

2.健康確保のために時間外労働に対する指導の強化

時間外労働に関する行政官庁の助言指導に当たり、「労働者の健康が確保されるよう特に配慮しなければならない」旨を規定する。
平成28年4月1日施行

3.年次有給休暇の取得促進

使用者は、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、そのうちの5日について、毎年、時季を指定して与えなければならないこととする。
ただし、労働者の時季指定や計画的付与により取得された年次有給休暇の日数分については時季の指定は要しないこととする。
平成28年4月1日施行

4.フレックスタイム制の見直し

フレックスタイム制の「清算期間」の上限を1か月から3か月に延長する。
併せて、1か月当たりの労働時間が過重にならないよう、1週平均50時間を超える労働時間については、当該月における割増賃金の支払い対象とする。
平成28年4月1日施行

5.企画業務型裁量労働制の見直し

企画業務型裁量労働制の対象業務に「事業運営に関する事項について企画、立案調査及び分析を行い、その成果を活用して裁量的にPDCAを回す業務」と「課題解決型提案営業」とを追加するとともに、対象者の健康・福祉確保措置の充実等の見直しを行う。
平成28年4月1日施行

6.特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェッショナル制度)の創設

職務の範囲が明確で一定の年収要件(少なくとも1,000万円以上。)を満たす労働者が、高度な専門的知識を必要とする等の業務に従事する場合に、健康確保措置等を講じること、本人の同意や委員会の決議などを要件として、労働時間、休日、深夜の割増賃金等の規定を適用除外とする。
(注)労働政策審議会が発した「今後の労働時間法制等の在り方について(報告)」においては、「具体的な年収額については、労働基準法第 14 条に基づく告示の内容(1075万円)を参考に、法案成立後、改めて審議会で検討の上、省令で規定することが適当である。」とされていました。
制度の対象者について、在社時間等が一定時間を超える場合には、事業主は、その労働者に対し、必ず医師による面接指導を実施しなければならないこととする(労働安全衛生法の改正)。
平成28年4月1日施行

7.企業単位での労使の自主的な取組の促進

企業単位での労働時間等の設定改善に関する労使の取組を促進するため、企業全体を通じて設置する労働時間等設定改善企業委員会の決議をもって、年次有給休暇の計画的付与等に関する労使協定に代えることができることとする(労働時間等の設定の改善に関する特別措置法の改正)。
平成28年4月1日施行


【参考資料】

2015.02.13 今後の労働時間法制等の在り方について
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11201250-Roudoukijunkyoku-Roudoujoukenseisakuka/houkoku.pdf

報道発表資料
労働政策審議会建議「今後の労働時間法制等の在り方について」を公表
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000073981.html

平成27年2月18日 追加
労働基準法等の一部を改正する法律案要綱
※この法律案について、2月17日に労働政策審議会への諮問(意見を求める)が行われました。
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11201250-Roudoukijunkyoku-Roudoujoukenseisakuka/0000074336.pdf

平成27年2月18日 報道発表資料|労働政策審議会に対しての諮問
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000074130.html

平成27年3月2日 追加
平成27年3月2日 報道発表資料 労働政策審議会からの答申
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000075867.html

2015年1月27日火曜日

過重労働の重点監督実施結果(平成26年度の結果)

厚生労働省より、平成26年度の「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果が公表されました(平成27年1月27日)。

重点監督の結果のポイント

1.重点監督の実施事業場
4,561事業場
このうち、3,811事業場(全体の83.6%)で労働基準関係法令違反あり。


2.主な違反内容 
[1のうち、法令違反があり、是正勧告書を交付した事業場]

(1)違法な時間外労働があったもの:2,304 事業場( 50.5 % )
うち、時間外労働の実績が最も長い労働者の時間数が
月100時間超:715事業場(31.0%
月150時間超:153事業場( 6.6%)
月200時間超: 35事業場( 1.5%)

(2)賃金不払残業があったもの:955事業場( 20.9 %

(3)過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの:72事業場( 1.6 % )


3.主な健康障害防止に係る指導の状況
(1)健康障害防止措置が 不十分なため改善指導:2,535 事業場( 55.6 % )
うち、時間外労働を月80時間以内に削減するよう指導:1,362事業場(53.7%

(2)労働時間の把握方法が不適正なため 指導したもの:1,035事業場( 22.7 % )



詳細は、リンク先の資料をご覧下さい。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000072217.html
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000072217.html

上記公表資料には、業種別の「監督指導事例」など各種情報が掲載されています。
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/0000072220.pdf

2014年3月25日火曜日

うつ病を発症後の解雇に関する判決

昨日(平成26年3月24日)、うつ病を発症後に解雇された労働者が損害賠償を求めた最高裁の判決がありました。

解雇無効の訴えは一、二審とも認め、すでに確定。
上告審の争点は賠償額となっていました。

判決では、高裁が賠償額を減額理由とした事情は「社員側の責めに帰すべきではない」と判断(東京高裁の判決を破棄)し、審理を同高裁に差し戻しました。
高裁では、会社が支払うべき額が上積みされる見通しです。

事件名等

解雇無効確認等請求事件
裁判年月日 平成26年03月24日
法廷名 最高裁判所第二小法廷
裁判種別 判決

判決要旨

労働者が過重な業務によって鬱病を発症し増悪させた場合において、使用者の安全配慮義務違反等を理由とする損害賠償の額を定めるに当たり、当該労働者が自らの精神的健康に関する情報を申告しなかったことをもって過失相殺をすることができないとされた事例

概要

  • 労働者は、液晶ディスプレイの製造ラインを構築するプロジェクトのリーダー
  • ープロジェクトへの従事中、休日に出勤することも多く、帰宅が午後11時を過ぎることも増えた。
参考:本件プロジェクトの立上げ後、4月まで間の法定時間外労働の状況(ここでは一部のみを抜粋しています。勤怠の状況や健康診断の受診状況などは、この記事の後半にリンクを貼った判決内容をご覧下さい。)
 平成12年12月…75時間06分
 平成13年 1月…64時間59分
 平成13年 2月…64時間32分
 平成13年 3月…84時間21分
 平成13年 4月…60時間33分
  • その後うつ病を発症
  • 平成15年1月:欠勤期間が就業規則の定める期間を超過したため休職発令
  • 定期的な上司との面談等を実施
  • 平成16年8月6日:休職期間の満了を理由とする解雇予告通知
  • 平成16年9月9日付け解雇

該当する判例検索(裁判所)
http://www.courts.go.jp/search/jhsp0030?hanreiid=84051&hanreiKbn=02

判決の内容(PDF)
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20140325085331.pdf

2014年1月25日土曜日

事業場外みなし労働の判例(残業代等請求事件)

労基法では、外勤の営業などで労働時間を算定し難いときに「所定労働時間労働したものとみなす」とする、みなし労働時間制が認められています。

例えば、
所定労働時間を8時間としている会社の従業員が、職場外で仕事(直行直帰)をし労働時間を算定し難いとき、実際に行動していた時間が、8時間より少なく(又は多く)ても、8時間働いたものとみなされます

この事業場外みなし労働時間制について労使間の争いがあり、平成26年1月24日に判決が出ましたのでご案内します。

判例案内

事件名:残業代等請求事件(阪急トラベルサポート割増賃金請求)
企画旅行の添乗業務に従事していた派遣労働者が、時間外割増賃金等の支払を求めた事案。

会社側は、労働基準法38条の2第1項(このページ後半に掲載)の「労働時間を算定し難いとき」に当たるとして所定労働時間労働したものとみなされると主張。

業務の性質、内容やその遂行の態様、状況等、会社と添乗員との間の業務に関する指示及び報告の方法、内容やその実施の態様、状況等を鑑みて「労働時間を算定し難いとき」に当たらないとされました(→割増賃金の支払い発生)。
事件番号:平成24(受)1475
事件名:残業代等請求事件
裁判年月日:平成26年1月24日
法廷名:最高裁判所第二小法廷 判決

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20140124142902.pdf

上記PDFから一部抜粋

  • 労働者は、ツアーの実施期間を雇用期間と定めて雇用され、添乗員として派遣されて、添乗業務に従事。
  • 派遣社員就業条件明示書の就業時間…原則として午前8時から午後8時までとするが、実際の始業時刻、終業時刻及び休憩時間については派遣先の定めによる旨の記載。
  • ツアーの日程表には、最初の出発地、最終の到着地、観光地等の目的地、その間の運送機関及びそれらに係る出発時刻、到着時刻、所要時間等が記載されている。
  • ツアーの開始前に、添乗員に対し、会社とツアー参加者との間の契約内容等を記載したパンフレットや最終日程表及びこれに沿った手配状況を示したアイテナリーにより具体的な目的地及びその場所において行うべき観光等の内容や手順等を示すとともに、添乗員用のマニュアルにより具体的な業務の内容を示し、これらに従った業務を行うことを命じている
  • 会社は、添乗員に対し、国際電話用の携帯電話を貸与し、常にその電源を入れておくものとした上、添乗日報を作成し提出することも指示。
  • 旅行の安全かつ円滑な実施を図るためやむを得ないときは、必要最小限の範囲において旅行日程を変更することがあり、添乗員の判断でその変更の業務を行うこともあるが、旅行日程の変更が必要となったときは、会社の営業担当者宛てに報告して指示を受けることが求められている。
  • 添乗業務は、会社とツアー参加者との間の契約内容としてその日時や目的地等を明らかにして定められており、その旅行日程につき、添乗員は、変更補償金の支払など契約上の問題が生じ得る変更が起こらないように、また、それには至らない場合でも変更が必要最小限のものとなるように旅程の管理等を行うことが求められている。
  • 添乗業務は、旅行日程がその日時や目的地等を明らかにして定められることによって、業務の内容があらかじめ具体的に確定されており、添乗員が自ら決定できる事項の範囲及びその決定に係る選択の幅は限られているものということができる
  • 添乗日報には、行程に沿って最初の出発地、運送機関の発着地、観光地等の目的地、最終の到着地及びそれらに係る出発時刻、到着時刻等を正確かつ詳細に記載し、各施設の状況や食事の内容等も記載するものとされており、添乗日報の記載内容は、添乗員の旅程の管理等の状況を具体的に把握することができるものとなっている
  • 業務の性質、内容やその遂行の態様、状況等、会社と添乗員との間の業務に関する指示及び報告の方法、内容やその実施の態様、状況等に鑑みると、添乗業務については、これに従事する添乗員の勤務の状況を具体的に把握することが困難であったとは認め難く、労働基準法38条の2第1項にいう「労働時間を算定し難いとき」に当たるとはいえないと解するのが相当である。

判例の案内は以上です。


携帯電話による随時の業務指示(注:携帯電話を持たせていることだけを理由にしてみなし労働時間制の対象外とされるわけではありません)や、業務終了報告・日報その他で時間管理が可能にもかかわらず、事業場外のみなし労働時間制を適用しているときは、今回の事案のように後から割増賃金の支払いを請求される可能性があります。

職場で事業場外みなし労働時間を適用されている会社の方、業務指示や管理の実態を再確認し、適切な運用(実際に労働時間を算定し難いのであれば、みなし労働時間制採用で構いませんが、算定可能であれば、労働時間に応じた割増賃金支払い)を行っていきましょう。

念のため、事業場外労働に関するみなし労働時間制の対象となるケース・ならないケースについて触れた通達(昭和63年1月1日 基発1号)を後述しますね。


条文

労働基準法第38条の2 第1項
労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす ただし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす。

通達(昭和63年1月1日 基発1号)

事業場外労働に関するみなし労働時間制
イ 趣旨
事業場外で労働する場合で、使用者の具体的な指揮監督が及ばず、労働時間の算定が困難な業務が増加していることに対応して、当該業務における労働時間の算定が適切に行われるように法制度を整備したものであること。 
ロ 事業場外労働の範囲
事業場外労働に関するみなし労働時間制の対象となるのは、事業場外で業務に従事し、かつ、使用者の具体的な指揮監督が及ばず、労働時間を算定することが困難な業務であること。したがって、次の場合のように、事業場外で業務に従事する場合であっても、使用者の具体的な指揮監督が及んでいる場合については、労働時間の算定が可能であるので、みなし労働時間制の適用はないものであること。
[1] 何人かのグループで事業場外労働に従事する場合で、そのメンバーの中に労働時間の管理をする者がいる場合
[2] 事業場外で業務に従事するが、無線やポケットベル等によって随時使用者の指示を受けながら労働している場合
[3] 事業場において、訪問先、帰社時刻等当日の業務の具体的指示を受けたのち、事業場外で指示どおりに業務に従事し、その後事業場にもどる場合


参考情報

http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/jigyoujougai.pdf

関連情報:在宅勤務について

在宅勤務を導入している会社で労働時間管理に「みなし労働時間」を用いている場合、今回の判例のように「労働時間を算定し難い」かどうかが労使間トラブルの争点になることもあり得ます。
現在の勤怠管理の方法や賃金支払い方法をこの機会に見直しておきましょう。
ガイドラインその他の情報をアップします。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/03/h0305-1.html

http://tokyo-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/tokyo-roudoukyoku/notice/chowasuisin/pdf/20080908guideline.pdf

http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/dl/pamphlet.pdf

2013年12月17日火曜日

過重労働重点監督の実施状況

今年も残すところあとわずかとなりましたね。

去る12月1日は、管理人の事務所<http://www.office-sato.jp>を開設してから15周年の日でした。

人脈も事務所運営のノウハウも何も無いところからのスタートでしたが、多くの方々が支えてくださったおかげで今日まで続けることができました。この場を借りてお礼申し上げます。
ありがとうございました。今後ともご指導ご鞭撻の程よろしくお願いします。


本題に入ります。
厚生労働省が平成25年9月に実施した「過重労働重点監督」の結果が公表されました。

今回の重点事項は次の事項です。
  • 長時間労働
  • 賃金不払い残業
  • 健康障害防止対策

「違法な時間外労働があったもの」については全体の約44%を占めており、厚労省は今後の方針として「法違反を是正しない事業場については、送検も視野に入れて対応します。(送検した場合には、企業名等を公表します。)」とのこと。

長時間労働や未払い残業をめぐる報道、労使トラブルが目立ってきていますので、該当すると思われる企業は何らかの対応を検討しておきたいところです。

お近くの社会保険労務士を探すときは、以下のリンク先(全国社会保険労務士会連合会HP)の都道府県名をクリックすると会員検索が可能ですので、ぜひご活用ください。


参考資料

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000032425.html
↑調査のポイント等が掲載されています。どのような調査が行われていたのか、概要だけでも把握したいという方はこちらをご覧ください。


報道発表資料(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/0000032426.pdf
↑調査結果の詳細が掲載されています。


「働く人が活躍しやすい職場環境を目指して」(PDF)
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11202000-Roudoukijunkyoku-Kantokuka/0000032431.pdf
↑厚生労働省が公開しているリーフレットです。

2013年9月27日金曜日

最低賃金額の改定と国の支援制度

平成25年10月(都道府県ごとに発行日は異なる)から、最低賃金額の改定が行われます。
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/minimumichiran/

地域別支援策として賃金水準の底上げを支援する制度(業務改善助成金)も設けられていますので、ぜひご活用ください。
※今年4月時点の最低賃金が720円以下の37道県が対象。10月の改定で720円を超過する地域であっても、4月時点で720円以下であれば対象地域となります。


「業務改善助成金」の支給要件

  1. 賃金引上げ計画の策定。事業場内で最も低い時間給を「4年以内に800円以上」に引上げる
  2. 1年当たりの賃金引上げ額は40円以上(就業規則等に規定)
  3. 引上げ後の賃金支払実績
  4. 業務改善の内容及び就業規則に対する労働者からの意見聴取
  5. 賃金引上げに資する業務改善を行い費用を支払うこと 等


支給額等

  1. 支給額:前記5の経費の2分の1(上限100万円)
  2. 支給回数:計画期間中に支給要件を満たした年度に1回支給
  3. 申請先 :申請事業場の所在地を管轄する37道県労働局
  4. 対象地域:北海道、青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、富山県、石川県、福井県、山梨県、長野県、岐阜県、滋賀県、奈良県、和歌山県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県


業務改善助成金の対象経費例

就業規則の作成や改定
事業場内で最も低い賃金の引上げ等に伴う規定の作成・改正のための社会保険労務士の手数料

賃金制度の整備
事業場内で最も低い賃金の引上げに伴う賃金制度の見直しのための賃金コンサルタント経費

労働能率の増進に資する設備・機器の導入
(1) 在庫管理、仕入業務の効率改善のためのPOSレジシステムの購入費用
(2) 作業効率及び安全性の向上を目指した工場、店舗等の改装、機器等の購入費用

労働能率の増進に資する研修
新設備導入に必要な労働者の操作研修の費用



http://goo.gl/o8Qy1L
↑ページ下部に申請書や支給要綱の記載があります。

http://goo.gl/YtwYBc

2013年8月8日木曜日

若年者の就業に関する厚生労働省の取り組み

8月8日に厚生労働省より若年者の就業に関する取り組みが公表されました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000014323.html

次のような見出しが付けられています。
若者の「使い捨て」が疑われる企業等への取組を強化

取り組み内容として、
9月を「過重労働重点監督月間」とし、集中的に監督指導等を実施することや、パワハラの予防・解決等が掲げられています。

長時間労働の抑制に向けた重点確認事項】
  • 時間外・休日労働が36協定の範囲内であるかについて確認し、法違反が認められた場合は是正指導。
  • 賃金不払残業(サービス残業)がないかについて確認し、法違反が認められた場合は是正指導。
  • 長時間労働者については、医師による面接指導等、健康確保措置が確実に講じられるよう指導。

その他にも法令違反企業に対する送検、公表等を実施とのこと。
詳細は冒頭に貼ったリンク先をご確認ください。

2013年8月2日金曜日

「従業員の採用と退職に関する実態調査」調査結果

独立行政法人 労働政策研究・研修機構より「従業員の採用と退職に関する実態調査」調査結果が公表されました。
※この調査結果は、懲戒処分、退職(自己都合退職、退職勧奨、解雇等)に係る調査項目の結果についてとりまとめた速報版です。
http://www.jil.go.jp/press/documents/20130731.pdf#zoom=100

参考までに調査結果のポイントとして掲げられているものを抜粋します。
詳細は上記リンクをご覧ください。
  • 規模の大きい企業ほど退職勧奨の実施割合が高く、1000人以上規模では約3割
  • ここ5年間で約2割の企業が従業員の普通解雇や整理解雇を実施
  • 整理解雇を実施した企業で退職金割増等の特別な措置を何も行っていないのは24.7%
  • 普通解雇や整理解雇の際に約半数の企業が労組や従業員代表などと協議していない
  • 約1割の企業が雇用継続の条件として労働条件変更を実施したことがあると回答

2013年7月18日木曜日

改:年次有給休暇の取扱い(判例・通達)

平成25年6月6日の最高裁判決を受け、年次有給休暇付与の要件を改めた通達(年次有給休暇算定の基礎となる全労働日の取扱いについて)が厚生労働省労働基準局長より発せられました。

年次有給休暇の付与要件とは…

まずは基本的な要件を確認していきますね。
簡単に述べると、年次有給休暇は本来出勤しなければならない日の「8割以上出勤」しているときに付与されます。

例)
新入社員の場合、入社後6箇月間の出勤率が8割以上のときに10日付与。
その後は1年ごとに出勤率をみて、8割以上のときは勤続年数に応じた日数付与。


判例は…

無効な解雇により正当な理由なく就労を拒まれたために就労することができなかった日について、年次有給休暇の付与要件(8割以上出勤)をみる際にどのように扱うかが争われました。
 ↓
出勤率の算定に当たっては、出勤日数に算入すべきものとして全労働日に含まれるべき。
(裁判となった事案では)年次有給休暇権の成立要件を満たしているものということができる。


通達

前記判例を踏まえて発せられた通達のご案内です。
http://www.office-sato.jp/_src/sc4260/2013.07.10_rouki_tutatu_nenkyu.pdf

出勤率の算定にあたり「出勤日数に算入すべきものとして全労働日に含まれるものとする」とされた通達の一部を引用します。
例えば、裁判所の判決により解雇が無効と確定した場合や、労働委員会による救済命令を受けて会社が解雇の取消しを行った場合の解雇日から復職日までの不就労日のように、労働者が使用者から正当な理由なく就労を拒まれたために就労することができなかった日が考えられる。
通達では「全労働日」の取扱いに関し、上記以外のことも触れられていますので、年次有給休暇の管理を行う部門の方は念のため通達原文にてご確認ください。


判例の内容


関連条文

以下は、法令データ提供システム(総務省)の労基法条文リンクです。
労働基準法39条]が年次有給休暇の条文です。

参考情報

2013年7月4日木曜日

労働関係法令のチェックテキスト

秋田労働局で発行している「労働関係法令に係るコンプライアンス・チェックテキスト」の案内です。

掲載内容

大きく分けると次の3つの分類があり、計78のチェック項目が設定されています。
大きなトラブルに発展する前にぜひ活用してみてください。
  • 募集・採用
  • 就労時
  • 解雇・退職等の離職

「いくつも引っかかってしまった」というときは…

すべての事項を一斉に法令の基準に合わせるのは難しいこともあると思います。
  1. まずは【過重労働】【作業環境や作業方法】のように労働者の安全・健康に支障が出てくる可能性があるもの
  2. 次に【採用・退職】など契約内容を巡ってトラブルが発生しやすいもの
このように、法令の水準に達していない事項と問題が発生したときの影響の大きさを考慮し、優先順位をつけながら対応を検討していくとよいですよ。

※上記順番は一例です。基準をクリアしていないものの内容・程度に応じて対応の順番を決めていきましょう。


2013年1月30日水曜日

退職強要の有無等に関する調査結果

最近報道されている「追い出し部屋」など、退職強要に関する調査結果です。

上記報道発表資料のリンクより
<管理人コメント>
現在は、労働契約の終了に関する制約が多いことからこのような措置につながっていると思われますが、精神的に追い詰めるやり方は労使双方にとって気持ちの良いものではないですね。

不当な解雇はもちろん行うべきではないですが、行政側も1つの企業にとどまらせることより、労働移動を活発化させ、個々の労働者の転職支援など適職を見つけさせる方にもっと力を入れてもらいたいなと感じています。

2012年10月31日水曜日

労働時間適正化キャンペーン(厚労省)

長時間労働や、これに伴う問題の解消を図るため、11月を「労働時間適正化キャンペーン」期間とし、使用者団体・労働組合への協力要請、リーフレットの配布などによる周知啓発などの取組が行われます(厚生労働省)。


なお、関連情報として割増賃金の遡及支払い状況(東京都)をお伝えします。
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東京労働局では、平成23年4月から平成24年3月までの1年間(平成23年度)に時間外・休日・深夜労働に割増賃金が適正に支払われていない企業2,454社に対し、労働基準法第37条違反としてその是正を勧告・指導し、その結果、支払われた金額が100万円以上になった136企業の状況について取りまとめました。



2012年7月23日月曜日

高速ツアーバス等の「交替運転者」の配置基準

平成24年4月29日に発生した関越自動車道における高速ツアーバス事故を受けて、国土交通省は、旅客自動車運送事業運輸規則の解釈等を示した通達の一部を改正し、「交替運転者の配置基準等」が定められました。

運行時間を管理する者、運転者に対する周知をし、同様の事故が生じないよう健康面の管理、労働条件の向上を図っていくことを要します。

【平成24年7月20日から】
拘束ツアーバス等の夜間運行において、一運行あたり、以下の運行距離又は乗務時間を超える場合は、交替運転者を必要とすることとされました。

○事業者が特別な安全措置(※)を実施せず、その内容について公表していない場合であって、実車距離が400kmを超える場合。

○事業者が特別な安全措置(※)を実施し、その内容について公表している場合であって、実車距離が500kmを超える場合。

○1人の運転者の乗務時間が10時間を超える場合
※安全措置…必須項目と選択項目があります。
必須項目は以下の通り。選択項目は、以下のPDFファイルを参照願います。
イ)遠隔地における第3者立ち会いによる点呼等
ロ)デジタル式運行記録計による運行管理
ハ)連続運転時間を概ね2時間ごとに合計で20分以上の休憩
二)休息期間が11時間以上
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/dl/120723-01.pdf
↑概要・新旧対照条文等(以下のリンク内にPDF資料があります)

2012年7月19日木曜日

高速ツアーバス運行事業場に対する監督指導実施状況

労働基準関係法令違反

5、6月に調査を実施した339事業場のうち、324事業場(95.6%)で労働基準関係法令違反が認められたとのこと。
主要違反事項は以下の通りで、労働時間に関するものが多くを占めていました。
・労働時間…219事業場
・割増賃金…101 〃
・休  日…37  〃

改善基準告示違反

「自動車運転者の労働時間等の改善等に関する基準」として、バス、タクシー、トラック等運転者の労働時間等の条件向上を図るための基準が設けられています。
例:総拘束時間は4週平均で1週間あたり65時間、最大拘束時間は1日16時間(ただし、1日15時間超は週2回以内)等}

それについても339事業場のうち260事業場(76.7%)において違反が認められました。
違反が多かった項目を抜粋すると、
・最大拘束時間…209事業場
・総拘束時間 …126 〃
・連続運転時間…108 〃
・休息期間  …131 〃

【管理人コメント】
価格競争における企業の生き残りのためしわ寄せが労働者に向かい、その者の健康を害するだけではなく、連休中の高速バス事故のように消費者にも多大な影響を及ぼすことがあります。
悲惨な事故をきっかけとしてこのような調査結果が脚光を浴びることとなりましたが、自動車運転業界に限らず労働時間管理について見直す時期にあるのではないかと感じています。

2012年7月17日火曜日

節電に向けた労働時間の見直しなどに関するQ&A


以下のリンクは、厚生労働省より公開されている「節電に向けた労働時間の見直しなどに関するQ&A」です。
東日本大震災に関連する情報としてアップされたものなのですが、節電に取り組む会社が労働時間の見直しなどをするときに、気をつけなければならない事項(例えば、変形労働時間制を導入するには手続きが必要になる等)が掲載されています。
ご参考までにどうぞ。

以下のリンクには、上記Q&Aのほか、働き方、休み方に関する取り組みの紹介などが掲載されています。

2012年7月4日水曜日

時間外労働削減の好事例集


運送業・食料品製造業・宿泊業・飲食業・印刷業において時間外労働削減を行った事例集の紹介です。
http://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/kinrou/dl/120703_01_1.pdf

取り組みは多岐にわたりますが、多かったものは
・従業員の能力開発の実施や自己啓発の支援
・従業員間の労働時間の平準化
・残業を事前に承認する制度の導入
・年次有給休暇取得促進
・IT環境の改善

などがあります。
具体的な取り組み内容や、その効果も掲載がありますのでぜひご覧ください。


【余談です。】
管理人事務所では「労働時間の適正化」に力を入れており、以下のキャンペーンに取り組んでいます。
※賛同企業・団体一覧に管理人事務所も掲載されています(人事・労務管理 佐藤社会保険労務士事務所

顧客からの労働時間管理の相談を受け、適切なアドバイスをしていくにはまず自分の事務所内から!ということで日々の業務に関し、省力化・作業の単純化など労働時間の削減に意識を向けながら取り組んでいます。

このような取り組みの輪をだんだん拡げながら、企業内の業務の効率化、従業員の心身のリフレッシュ・家族との時間・自己啓発などに時間を費やすことができるようし、企業の発展や従業員の成長につなげていきたいと考えています。

2012年5月13日日曜日

バス運転者の労働時間管理等の徹底要請(厚労大臣)


ゴールデンウィーク中、関越自動車道において運転手の居眠りによるバスの大事故が生じ、これに関しては運転手の勤怠、会社の就業管理その他において不適切な状況があったとの報道がなされていました。

511日、厚生労働大臣からバス事業者団体に対し、バス運転手の労働時間等の徹底の要請が行われています。
具体的内容は、次の1から3です。
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  1. 労働者の労働時間等については、労働基準法に定められた規定の遵守を改めて徹底すること。
  2. 上記1に加え、バス運転者の労働時間等については、1日の運転時間は2日平均で9時間以内等の改善基準告示(以下のリンク参照)において定められた規定の遵守を改めて徹底すること。
  3. 労働者の健康確保に関し、労働安全衛生法に基づき、常時使用する労働者に対する1年に1回の定期健康診断等の実施を改めて徹底すること。
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なお、上記2の「改善基準告示」にはトラックバスタクシー運転者を対象とする次のものが従来から定められていました。参考までに基準のリンクを貼りますね。
長距離運転手の場合、8時間を超える拘束が生じることもあり得ます。
そのうち、イとロを合算したものが労働時間として計算されます。
イ 実際に業務に従事していた時間
ロ 手待ち時間
ハ 休憩時間
※手待ち時間…客待ち等、実際に作業をしているわけではないが待機している時間。

告示では、4週間を平均した1週あたりの限度時間や、1日あたりの労働時間の上限など設定されています。あのような事故が再度生じることのないよう、この機会に労働時間の実態・管理方法など再点検してみてはいかがでしょう。