その概要をみていくこととします。
厚労省より派遣法の新旧対照条文が公開された(4月10日)ため、派遣法関連の記事に追記したものを再度アップします。
今回の追記箇所は、この記事の下にある【関連情報】です。
1.事業規制の強化
- 日雇派遣の原則禁止
※日雇派遣…日々又は30日以内の期間を定めて雇用する労働者派遣
※適正な雇用管理に支障を及ぼすおそれがないと認められる業務の場合、雇用機会の確保が特に困難な場合等は例外
- グループ企業内派遣の8割規制
- 離職した労働者を離職後1年以内に派遣労働者として受け入れることを禁止
2.派遣労働者の無期雇用化や待遇の改善
- 派遣元事業主に、一定の有期雇用の派遣労働者につき、無期雇用への転換推進措置を努力義務化
- 派遣労働者の賃金等の決定にあたり、同種の業務に従事する派遣先の労働者との均衡を考慮
- 派遣料金と派遣労働者の賃金の差額の派遣料金に占める割合(いわゆるマージン率)などの情報公開を義務化
- 雇入れ等の際に、派遣労働者に対して、一人当たりの派遣料金の額を明示
- 労働者派遣契約の解除の際の、派遣元及び派遣先における派遣労働者の新たな就業機会の確保、休業手当等の支払いに要する費用負担等の措置を義務化
3.違法派遣に対する迅速・的確な対処
- 違法派遣の場合、派遣先が違法であることを知りながら派遣労働者を受け入れている場合には、派遣先が派遣労働者に対して労働契約を申し込んだものとみなす
- 処分逃れを防止するため労働者派遣事業の許可等の欠格事由を整備
4.施行期日
公布の日から6か月以内の政令で定める日
※労働契約申込みみなし制度の施行日は、法の施行から3年経過後
【国会での主な修正点】
- 「登録型派遣・製造業務派遣の原則禁止」の削除
- 「登録型派遣・製造業務派遣の在り方」を検討事項とする。
- 原則禁止される日雇派遣の範囲を「2ヶ月以内」から「30日以内」に修正
- 日雇派遣原則禁止の例外に「雇用機会の確保が特に困難な場合等」を追加。
- 労働契約申込みみなし制度の施行日を「法の施行から3年経過後」に延期。
【関連情報】
厚労省:派遣法等に関するページ
改正派遣法の概要
派遣法新旧対照条文 2012年4月12日追記
衆議院厚生労働委員会の修正案PDF(180回・可決)
日本労働組合総連合会(連合) 事務局長談話
全国労働組合総連合(全労連) 事務局長談話
日本弁護士連合会 会長声明